Vol.21 構造医学 @歯は下だけで噛むもの? 上下で噛むもの?
2006/07/01
先日、構造医学というものに触れる機会がありました。
構造医学というのは、自然の構造物である人間をすべて重力の関係から捉えなおすというもの、地球上の生命である限り重力が絶対的基準としてあるべきで、診断の絶対基準をこの重力に置く事で現代医学の数々のパラドックスが見えてくるというものでした。
まず一石投じていたのは、歯学的見地において咀嚼というつまり噛むという動作は下の顎(あご)のみが運動して行なわれているもの、上の顎は動いてはいないとされているが、まずそこから捉え方が間違っているというのです
実際鏡の前で食事しながら自分の顔を観察してみると、咀嚼時下の顎はうごいているのが見て分かるのですが、上顎は鼻や目と比較してみても動いていないように見えます。
歯学においては咀嚼という動作は下顎の運動のみによって行なわれると考えられており、実際そのように私自身も信じていました。
しかし構造医学的見地からいうと、上の顎は動いていないように見えて実は頚椎(首の骨)と頭蓋(あたま)のつなぎ目を関節に上下運動をしているとの事。確かにしっかり咀嚼しようとすると、僅かながら上顎は頭蓋ごと上下に、動いています。つまり咀嚼時、上下の歯を上下の顎と同時に協調運動させて咀嚼していると考えられます。
歯科において顎関節症という口が開かない、もしくは開けにくい、開けると音がする、痛みがでる等の症状に、未だこれといった確実な治療法が確立されていない問題も、この顎運動を下額だけの運動として捕らえている点に問題があるのかもしれません。
顎関節症を治療するに当たっては確かに咀嚼筋と呼ばれている顔面頭蓋部にある筋肉以外に首や舌の筋肉の硬直や疲労等も診査することは歯科として取り組んでいますが、なるほど上顎も咀嚼時、筋肉で動かしていると考えるのなら、もっと広範囲に上顎を支えているそれらの筋肉等にも不具合が及んでくる事も当然だと考えられます。
こうして構造医学等、違った見地の考え方が取り入れられると、また新たな発見があります。
〜続く〜