Vol.91 3歳児、前歯の脱落(完全脱臼)続編2
2008/07/19

息子の歯を再殖して2週後、隣の歯と取れないように固定していたのをはずしました。固定をはずす期間はいろいろ説がありますが、長く置くと歯が顎の骨と癒着して将来根吸収するのであまり遅らせるものではありません。
もちろん早すぎてまた脱落してもらっても困ります。当院では通常患者さんには1ヶ月以内位ではずすようにしていますが、息子は自分の責任において少し早めにはずしました。
固定をするとどうしてもプラークコントロールが悪くなり、歯茎の治りが悪くなるのでそれを避けるためにも早くはずすメリットがあります。
実際固定をはずすとまだ歯はかなり動揺します。前歯4本揺れているのですが、これははずすと2〜3日すると動揺が減ってくるのが通常です。
どうやら再殖した歯は順調なようですが、強打して内側に多少めり込んだ隣の歯は中の神経が死んでしまっているのかもしれません、若干歯の黒ずみが出てきたように思われます。
完全に抜けてしまった歯の方がダメージは大きかったはずですが、その後の処置がうまくいくとかえって元に戻るのも早いのかもしれません。中途半端に若木骨折(完全に折れるのではなく、骨折が少し曲がった状態で起きる:成人でなく、幼児に起きやすい)した方がかえってダメージが出てしまう例なのかもしれません。
これからもまだまだフォローが必要です。

Vol.90 3歳児、前歯の脱落(完全脱臼)
2008/07/07
先週3歳の息子がジャングルジムの上から落下しました。
落下が地面ならまだよかったかもしれませんが、どうやら落下中バーに顔面を強打した模様です。
口唇が上下とも腫れ、左上の乳歯が1本その場で脱落しました。
1時間後、私の元に抜けた歯を牛乳パックに入れて持って来ました。洗浄後、早速再植、固定です。
右隣の歯も骨ごと数ミリ内側にずれてしまっていましたが、来院時には動かし難く、そのまま固定としました。
上の前歯の永久歯は1歳くらいから作られ始めるので既に歯の一部は作られ始めていますが、もちろん外傷の程度にもよりますが3歳くらいでは顎の中の永久歯までは影響が及んでいない事が多いのが救いです。
右隣の歯も内側に入っており、程度によってはそこが下の前歯と強く当たり痛みがあったり、奥歯がかみ合わさらなかったりして、咀嚼が出来ない事があります。まずは左上の固定が落ち着いたら直ぐに右側のかみ合わせも調整が必要になるでしょう。
通常歯をぶつけただけで抜けてこなくても、歯の神経が死んでしまい変色がおきてくることがあります。
逆に歯が抜けて完全に神経がちぎれていても、運がいいと神経がつながって生き返った少ない例の報告もあります
交通事故の外傷以外としては重症な方ではないでしょうか。今後は少しでもいい結果となる事を祈るところです。
歯科医の私としては、時々同様の患者さんが来院するので慣れているところではありますが、そうでない家庭のお子様に起きてしまうと、親御さんとしてもさぞ心痛を伴う事故だと改めて感じた次第です。

*画像は完全脱臼した乳歯。 牛乳パックに入れて来院後、生理食塩水で洗浄後

Vol.89 知覚過敏抑制歯磨剤の試供品
2008/06/28
 知覚過敏治療先日グラクソ・スミスクライン株式会社という会社からの方が医院にお見えになられ、試供品として同社の製品シュミテクトという知覚過敏用の歯磨剤を置いていかれました。
知覚過敏の症状をもたれている方は当院にも時々来院されます。それに対応する治療としてはクリーニングをしてフッ素を塗布する、もしくは知覚過敏抑制剤を塗布する、原因となる噛み合わせの調整をする、ブラッシングの仕方を是正していただく等いくつかの方法を行います。もちろん知覚過敏と誤解して虫歯が発見される事もあります。
しかし歯の神経を取ってしまう事は別として、現在では知覚過敏の症状を確実に解消出来るという方法はなく、一時的にはよくなっても、継続して満足のいく結果が得られるとはいい難い面もあり、やはり患者さんの毎日のケアでも役に立つ物があればよいなと思うところです。
私自身や当院スタッフに継続して知覚過敏症状を持つものがいないため、当院自らの体験をもってこの製品の効果を語る事が出来ないのが残念なところですが、一般的評価としてはやはり効いたり効かなかったりというものでもあります。
知覚過敏を抑制するメカニズムとしては、含有される硝酸カリウムがカリウムイオンとなり歯の神経周辺にイオンバリアを形成し、この働きにより神経伝達をブロックし、知覚過敏による痛みや不快感を緩和するというもの。
少し学問的過ぎてピンと来ませんね。
しかしこのシュミテクトという歯磨剤は発売されて早10年が経過するそうで、やはり10年経ってなくならない製品には一定の評価があるのではないでしょうか。
大変申し訳ないのですが、試供品は殆んど配り終わりましたので、これを読んでからお見えになられるとお渡しできる数が残っているかは非常に望み薄ですが、一応話題にさせていただきました。

Vol.88 日本でトップレベルのインプラント治療を当院で!
2008/06/06

インプラント治療は今や歯科治療のスタンダードとして認知されるようになったと思います。
しかしこの治療は違和感なく非常によく噛めるように治す治療方としてその地位を確立しつつありますが、残念ながら患者さんの顎の骨が大幅に不足している事から治療が行えないケースもあります。当院でもかなり適応症を増やしていますが、必要部分に骨が不足というより、全くないという状況においてはインプラント治療をお断りするケースがあったのも実情です。
しかし、この度よりメーカー指定のほんの一握りの認定医の先生と提携し、日本トップレベルのインプラント埋入オペを当院にて受ける事が出来るようになります。
その特別なケースの第一号患者さんが今月末当院でその出張オペを受ける事になりました。
どうぞ他の医院でインプラント治療を断られた方も是非相談に来てみて下さい。お断りするケースは非常にまれになったと思われます。

オペレーター :高橋 恭久 Yukihisa TAKAHASHI、DDS、PhD
日本歯科大学大学院卒業 歯学博士
ITI Scholar2002
ITI Member
Award受賞;ITI World Symposium2005、Munich

Vol.87 “手を挙げた人、全員内定。”
2008/06/03
最近医院内で気に入った本を貸しあうのが静かなブームです。
当医療法人の分院であるふぁみりあ歯科を任せていた荒川分院長から先日非常に為になる本を紹介してもらいました。
歯科医院では患者様に満足して通院していただくための努力として、個々の医師の技術面での切磋琢磨は当然ですが、医院全体でレベルアップを目指すにはスタッフ皆の力添えが欠かせません。ではどのようにしたらスタッフ一丸になって日々努力していきたくなるような環境が作れるのでしょうか。
それを見事言いえたような内容の本でした。
私の中では、組織がうまく行くにはやはり責任者となるものがリーダーシップを発揮し、組織として方向性を示しそれを自らやってのけ、それを見て社員もそれに共感してもらえれば皆も自主性をもって付いてくるという図式がまっとうなスタイルのように考えていました。モチベーションアップには給料を他より多く出す事も大事ではないかとも。しかしその本の中には

“人は金や名誉だけで動くわけではありません。自分を認めてもらったときに初めて心のスイッチが入るのです”

非常にいい言葉ではありませんか!?
今の若者は上が厳しくして下を付いてこさせるトップダウンを行ってうまくいく時代に育ってはいない、一緒になってもりあげるボトムアップでなければならないと。若者達は人に叱られる事に慣れていないのは確かだが、やる気を引き出してあげればやる気がないわけではない。ただ厳しくするのではなく、一緒に共感して働けるようなシステムの作らなければいけないと、いくつも具体例を紹介してあり、某居酒屋チェーンの代表の方が書いた本ですが非常に参考になったのでここに紹介しておきたいと思いました。本のタイトルは、
“手を挙げた人、全員内定。”
著者:福原 裕一 東洋経済新報社

自分の職場でどんな人でも立派に育て上げる自信があるからこそ求人応募者全員に内定を出せるということでした。
ここの読者の方にもし組織をまとめる立場にある方は、非常によい参考になるのではと、勝手に想像し話題にさせていただいたところです。

Vol.86 祝:本田先生(旧姓:大谷)御結婚
2008/05/26
今月、当院の勤務医である本田 尚子(旧姓大谷)の結婚式が都内で行われました。
彼女は当院に勤め始めて3年以上が経ち、もうすっかりたまプラーザむろき歯科医院の顔として定着されている女医さんです。
非常に周りの人に気配りの出来る方で、先輩後輩から慕われています。
よくあるホテルウェディングではなく、ハウスウェディングというらしいのですが、専用の会場でいろいろな飾りつけなど細かくお二人で考えられた素晴らしい結婚式でした。
正直歯科医院というのは年頃の、つまり結婚適齢期くらいの女性が多く勤める職場であり、入社後数年で寿退社となる事も多々あり、医院としては喜ばしい気持ちと残念な気持ちが入り混じる結果となる事も多いのですが、彼女は今のところ引退は考えておらず、仕事は出来るだけ続けていこうと使命感をもっている点はとても立派ですね。
今歯科の世界では女医の割合が増えています。
私が歯科大に入学した頃の生徒の男女比は8:2位、それでも昔に比べると女性が増えたといわれたものですが、今の大学新入生はおよそ4:6と男女比が逆転して女医が増えているそうです。
大学入試を成績順に採るとそうなるという説と、厚生労働省が歯科医師の過剰問題を解消するひとつに女医を増やす事により将来結婚退社等を期待してそのような採用を奨励しているとの説もあります。

本田先生は、やはり子供は早くもうけたいようですが、厚労省の思惑には合致せず、まだまだ活躍して地域医療の貢献していただければと願うところです。

Vol.85 あなたの病気には意味がある!
2008/05/23
時々ここで人間の体の神秘の一部を紹介させていただいていますが、
“ あなたの病気には意味がある ” 著:浜松医科大名誉教授 高田 明和
という本に体のいろいろな現象にはちゃんと理由がある、ネガティブな面の裏にはポジティブな面があるものであるということが紹介されており、一般的な見方との逆の見方が興味深かったので、当院の待合室においてあります。今日はその一部を紹介してみたいと思います。

 血栓症:
血が血管の中で固まり、血液が流れなくなる病気。代表的な疾患、心筋梗塞と脳梗塞を足すと、癌での死因数を超えて日本人でトップです。
しかしこれは昔生存のために狩猟や戦闘の日々において、傷口からの出血が止まりやすく生きながらえ、そういう体質の男が英雄となり、その周囲に多くの女性があつまりその遺伝子が多く残されたのではと考えられています。
農耕民族のアジア人より狩猟民族の欧米人のほうは遥かに血栓症の患者が多い事も裏づけになるのではと考えられています。現代では死因のトップかもしれませんが、過去の歴史においては生存率のトップ(?)だったのかもしれません。

近眼:
近眼の遺伝子が何故淘汰されなかったのでしょうか。
狩猟を行っていた時代には遠くの獲物や外敵を早めに発見する事は重要でした。そんな中近眼は不利です。
近眼のレンズは眼球の前の部分の屈折率が高く少し飛び出したような状態になっています。同時に遠くを見るときはよく見えないので一生懸命見ようとしてと瞳孔を開きます。また、眼球が飛び出て乾燥しやすいので涙がよく流れ目が潤んで見えるのです。男性から見るとこの潤んだ瞳孔の開いた女性が服従的に見え、美しいと感じるのです。この事が近眼の遺伝子を生きながらえさせたのだと筆者は考えています。


アレルギー:
様々なアレルギーがありますが、これらは皆体の外敵(細菌等)からの防御反応の過剰によって起こるものであることは周知の事実だと思います。
統計的にも生活レベルが高く、高学歴の家庭ほどアレルギーを持つ子供が多く、家族の中では長男長女にアレルギーが多いとされています。それは小さいうちに感染の機会の少なく、免疫系が正しく育まれない最初の子供が外で遊んだり学校に行って感染の原因になるものを持ち帰りアレルギーを発症し、家でその他の子供に感染させるため下の子たちは小さいうちから正しい免疫系が育ち、アレルギーがおきにくいと考えられます。

その他、自閉症の子は異才を秘めている、うつ病の人は向上心が強く努力家で感性も鋭い等いろいろ興味深い話があります。
では、続きは当院の待合室でどうぞ♪

Vol.84 えぼし ららぽーと横浜
2008/04/26

横浜にお住まいの方なら、ららぽーと横浜は皆さん利用したことがあるのではないでしょうか!?
ららぽーとは非常にたくさんのテナントが入居しており、特にファッション関係はかなりの多くのお手軽ブランドが入っていてとても便利ですよね! 一時の混雑もおちつき、今や平日は駐車場待ち無しで(料金も無し)入れるので時々利用しています。
そこにありフードコートにお気に入りのお店があります。私のお気に入は“えぼし “という海鮮のお店です。
名物しらす丼は非常にたっぷりのシラスがのっていてとてもおいしいです。入荷によって生しらすが有る時もあります。
それにちょっと贅沢、刺身盛り合わせを付けるのが最近の定番です。刺身は5種類くらい盛り付けてあり、鯛の昆布締めなど手の入ったものも載っていたりします。季節モノでメニューに載っていないうに丼があったりするので、オーダーする前に店の前に行って本日のオススメを先に確認してからオーダーするのがよいですよ!
海鮮を出す店は巷にたくさんありますが、本格派のお店はそう多くないと思います。ここは食通の方でも納得する味がリーズナブルに楽しめるお店のようでオススメです。


Vol.83 海外とのメール、治療の違い
2008/04/07
インターネット、電子メールがここまで発達してくると、当院の治療予約も海外からメールで入る事があります。
基本的には日本人の方からのメールで、日本に一時帰国している間に治療をしたいので、事前に相談と治療の予約という内容が多いです。
また当院で治療を受けていた方が海外に行かれるというケースはよくあります。
アメリカに行かれ、そこで治療を受けたエピソードをメールで送っていただいたこともあります。
それを聞いてやはり日本の健康保険制度の問題点を感じさせられたのは、日本では健康保険を使って治療するのが一般的なため保険の制度に沿って治療が行われる事が多く、最もいい医療を提供していないという事が改めて感じさせられた例があります。
日本では奥歯には金属の詰め物やかぶせ物をする事がまだまだ多くありますが、それは審美的なことも気にかけるアメリカ人の常識では考えにくいようで、何故日本では金属を詰めるんだ、何故セラミックにしないんだ! といわれたそうです。日本にもセラミックで治す技術がありながら、そしてその方が多くの患者さんが喜ぶと分かっていながら保険適用でないため施されないというのは、確かに制度の歪でしょう。
またアメリカでは歯の虫歯を治したあと、その部分だけに詰め物をするのではなく、全体的にセラミックを被せる方が多いようで、そのほうが丈夫だと考えているようです。
もちろん日本でもドクターによっても考え方は違いますが、虫歯を削ったら歯の虫歯で無い部分は出来るだけ残して虫歯の部分だけを詰めることが日本では多いように思います。
審美歯科という分野はアメリカのハリウッドスター達が映画映りをよくするために始めたのがきっかけであったのですが、アメリカ人の歯と日本人の歯は少し違って、歯自体も大きくきれいにセラミックをかぶせるため少々多めに歯を削ってもしみたりしにくい丈夫なアメリカ人の歯と違い、日本人の小さめの歯は同じように治療するとしみて痛みが出やすい事情があり、やはり治療はその国の人に合わせて行われているのだなと感じる事もあります。 審美歯科はアメリカ人(欧米人?)には向いているように思いますが、日本人にはデメリットも多いように思います。
歯の健全なところを少しでも多く残して、必要最小限に(倹約?)して治療しようとするのと、悪くなったなら大きく削って大きくかぶせなおしてしまえ(スクラップアンドビルト?)の考え方に通じるものもあるようで、治療に国民性が出ることもあるように思います。

Vol.82 新治療法、歯周病、抜かず治療
2008/03/15
今週木曜、日経新聞に大阪大学歯学部の教授が歯周病で痛んだ顎の骨を再生させる治療法を開発し患者で効果を確かめた、早ければ3年後をめどに実用化を目指すとの記事が載りました。
翌日早速、当院の患者さんがその記事を見たと言ってこられました。歯周病で困っている患者さんは多いのでこれが現実的に効果的な治療法だとしたら非常に画期的です

但し、歯科の治療においても歴史を紐解いてみると、
新しい治療の発表→
導入→
効果が十分でない、ばらつきが大きい、もしくは意外な副作用→
消滅

という流れを踏んでしまった治療も多く、この治療がどのようになるかは楽観せず悲観せずみていかなくてはなりません。

〜大阪大学歯学研究科の村上伸也教授らのチームは、歯周病で傷んだ顎の骨に、骨の成分を増やすたんぱく質(FGF−2)を投与して再生させる新たな治療法を開発し、患者で効果を確かめた。
同教授は、「重症化前にこの治療を受ければ歯を抜かずに済むようになる」としている。
科研製薬を通じ早ければ三年後をめどに実用化を目指す。
成果は阪大を中心に全国の施設が参加した臨床試験で確認、十三日から名古屋市で始まる日本再生医療学会で発表する。歯周病は口の中の細菌により、歯を支える顎の骨(歯槽骨)が破壊され、悪化すると歯が抜ける。三十五歳以上の約八割がかかっているという。
研究チームはFGF−2を製剤化、歯槽骨の欠けた部分に注入するなどの試験を実施、患者の細胞から歯槽骨が新たにできた。注入九ヵ月後には破壊部分の平均五割が再生、重い副作用も無かった。〜


前ページTOPページ次ページHOMEページ
- Topics Board -
Skin by Web Studio Ciel